1/72 AFV ポーランド ７TP軽戦車 37mm砲搭載型 FTF

「ポーランド ７TP軽戦車 37mm砲搭載型 プラモデル (FTF 1/72 AFV  No.PL1939-026 )」です

●第2次世界大戦時におけるポーランド軍の軽戦車「7TP」の「単砲塔型」を1/72スケールで再現したプラスチックモデル組立てキット

●ポーランド軍の最強戦車であった軽戦車「7TP」の「単砲塔型」を再現、「ヴィッカース 6t戦車」の血を引き継いだクラシカルな足周りと、スウェーデンのデザインによる洗練された砲塔を持つ、独特のフォルムを再現した内容となっています

【 「軽戦車 7TP 単砲塔型」について 】

●第1次世界大戦後、世界トップレベルの戦車技術を持つイギリスは戦争による疲弊した経済を立て直すために、積極的に戦車の輸出を行うようになりました

●中でも、兵器メーカー「ヴィッカース・アームストロング」社では軍事費の削減によりイギリス軍からの受注が減った分、海外での販路を求め、輸出用の戦車を数多く開発しています

●この「ヴィッカース・アームストロング」社が開発、生産した輸出用戦車の代表格が「ヴィッカース 6t戦車」で、様々な国の陸軍がこの戦車を採用します

●第1次世界大戦の結果、独立を果たしたポーランドは、ドイツ、ソ連という大国に挟まれた地勢から国軍の整備に傾注し、「ヴィッカース 6t戦車」を輸入、ライセンス生産権も獲得しました

●ポーランドでは、「ヴィッカース 6t戦車」をそのまま生産するのではなく、エンジンや装甲厚などを変更して、軽戦車「7TP」として1934年から生産を開始します

●「7TP」として最初に量産されたタイプは「ヴィッカース 6t戦車」の流れをそのまま汲んだ、機銃搭載の銃塔を並列に配置した「双砲塔型」でした

●この「双砲塔型」は運用上問題が多く、1937年から生産が行われたのが「単砲塔型」です
●「単砲塔型」の砲塔は、スウェーデンの「ボフォース」社が開発を行ったもので、その主砲には「ボフォース 45口径 37mm戦車砲」を搭載していました

●1939年の第2次世界大戦時におけるポーランド軍の機甲戦力は「カーデンロイド機銃車」から発展した「TK-3」や「TKS」が殆どを占め、その中にあって「7TP」の「単砲塔型」は最強の能力を誇る戦車でした

●しかし、「7TP」の「単砲塔型」の生産数は140両程度に過ぎず、戦力的に空陸一体となって攻めるドイツ軍に対抗することはできませんでした
●それでも、当時は貧弱な装甲しか持たないドイツ戦車に対して「7TP」の「単砲塔型」は善戦し、ドイツ戦車部隊にとって侮りがたい存在となったのです

【 「ポーランド ７TP軽戦車 37mm砲搭載型」のキット内容について 】

●このポーランド軍の軽戦車「7TP」の「単砲塔型」を再現したプラスチックモデル組立てキットです

●足周りと車体の主要部は一体成型を多用してパーツ数を抑え、車体上のディテールはシャープな彫刻によって「7TP」の「単砲塔型」をミニスケールに沿って再現した内容となっています

●FTF社は、東欧系メーカーながらかっちりとした繊細な彫刻と、センスある造形力によって「7TP」の「単砲塔型」を再現、コレクション性を重視して極力パーツ数を抑えた内容ながらも、実車のポイントをしっかりと押さえてその特徴的な姿とディテールとを再現しています
　・ 総パーツ数は21点ですので、1時間程度で組み立てることが可能、週末モデリングやちょっと時間が空いた際の模型製作、そしてコレクションに適したキットです


●「7TP 単砲塔型」は、「砲塔」「車体」「左右の足周り」の4ブロックで構成しています

【 砲 塔 】
●砲塔は、外装式の防盾と後部に張り出した形状を持つ「7TP 単砲塔型」の砲塔形状を再現、特徴的なリベットをスケールに沿った繊細なモールドで再現しています

●「ボフォース 45口径 37mm戦車砲」の砲身は一体成型のパーツで再現
　・ 「防盾」は1パーツにて再現

●砲塔は左右に分割したパーツで再現、天板は別パーツとなっています
　・ 砲塔上部のハッチはモールドで再現しています

【 車 体 】
●車体は、「ヴィッカース 6t戦車」をベースとしてエンジンデッキ部分が上部に膨らんだ「7TP 単砲塔型」の車体レイアウトを再現、エンジングリルのスリットや各部のリベットなどをスケールに沿った繊細なモールドで再現しています

●車体は、上下分割のパーツで構成、戦闘室の天板は別パーツとなっています
　・ 「フェンダー」は、車体上部パーツに一体で成型しています
　・ 「前方機銃」「ホーン」「牽引装置」、フェンダー上の「雑具箱」は別パーツ化
　・ 「操縦手ハッチ」はモールドにて再現
　・ 「車載工具類」はモールドで再現、奥行きのあるモールドで立体感を演出しています

【 足周り 】
●足周りは、サスペンション、転輪、履帯などを一体成型化したパーツで再現しています
　・ 「起動輪」「誘導輪」の肉抜き穴を開口しています
　・ 「履帯」は、表面の滑り止めパターンと裏面のセンターガイドを再現、センターガイドはスケールに沿って薄く成型しています

【 「ポーランド ７TP軽戦車 37mm砲搭載型」のパッケージ内容 】

　・ ポーランド軍 7TP 単砲塔型 ×1


●2015年 完全新金型


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【 「FTF社のキット」について 】

●東欧系メーカーと言えば、レジン製キットのような素朴なモールドやパーツ同士の合いが悪いなどという特徴を持っていますが、FTF社のキットはそのような東欧系メーカーのイメージを払拭するような出来であり、シャープなモールドと造形のセンスはスケールモデルとして良質なものです

●FTF社のキットは、シミュレーションゲームの駒として利用することが考慮されていることからパーツ数を極力抑えているという特徴も持っています

●しかし、ゲームの駒といっても、上記のようにスケールモデルとして造形されているため、その内容は決して手を抜いている訳ではありません

●最近のキットはパーツの細分化が進む中、このようなパーツ数を抑えたキットは貴重であり、模型製作に多くの時間を割けない人や、数を作ってコレクションを楽しみたい人、そして塗装の練習や塗装に時間を掛けたい人などに極めて有用なキットです

●「作った」「完成した」という、模型としてのプロセスの楽しさを短時間で味わうことができ、様々な情報の氾濫や思い入れによりなかなか完成に至らないモデラーにとって良きカンフル剤となることでしょう

●完成したキットを見ると、きっと「これでイイんだ」という思いが沸々と湧き上がるものと思います