中国 83式 152mm自走榴弾砲
「中国 83式 152mm自走榴弾砲 （プラモデル） (トランペッター 1/35 AFVシリーズ No.05536 )」です
●中国人民解放軍の自走榴弾砲「83式 152mm自走榴弾砲」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●生産数は少ないものの中国軍の自走榴弾砲の主力を占める「83式 152mm自走榴弾砲」を再現、コンパクトな車体の後方に砲塔を配置した、中国軍の近代化初期の自走砲らしいフォルムを再現した内容となっています
●トランペッター社製「中国陸軍 83式 152ミリ 自走榴弾砲」をベースに、一部パーツやデカール、ボックスなどを変更したリニューアルバージョンとなります
【 「83式 152mm自走榴弾砲」について 】
●経済発展に伴い、中国軍の近代化は著しいものがありますが、この近代化はごく最近の事で、1990年代頃までの中国軍は兵力こそ大きかったものの、旧式な装備で占められていました
●ベトナム戦争時には蜜月の関係だった中国とベトナムはその後関係が悪化、1979年には中国軍は突如ベトナムに軍事侵攻を開始、中越戦争が始まりました
●この時のベトナム軍は南ベトナム向けにアメリカが供与していた最新装備を大量に鹵獲しており、最新の装備を有するベトナム軍相手に圧倒的な兵力で向かった中国軍は大きな損害を出してしまいます
●この中越戦争の結果から、軍の近代化を痛感した中国軍は様々なルートを使って海外からの技術の獲得に奔走、軍の近代化を図るようになります
●「83式 152mm自走榴弾砲」は、このような中国軍の近代化の流れの中で誕生した自走砲で、元々の開発は1970年代中頃から始まりました
●ただし、中国軍は元々生産コストの高い自走榴弾砲の開発に消極的であったために、技術的ノウハウに乏しく、1978年には一旦試作車が完成したものの、その後改良を重ね、1983年に完成の域に達することができました
●「83式 152mm自走榴弾砲」の車体は、自走砲用の車台となる「321型多目的車体」が使われ、その後方に旋回式の砲塔を搭載、砲塔には「66式 152mm榴弾砲」を装備しています
●性能は、最大射程約22km、最大発射速度5発/分というもので、現在の最新鋭自走榴弾砲と比べると見劣りがするものですが、当事としては標準的な能力を有していました
●このように中国軍は近代化を進めるものの、自走榴弾砲まで手が回っていないのも事実で、「83式 152mm自走榴弾砲」は78両を生産したに留まり、その後の後継車両の開発、生産も順調とは言えません
●「83式 152mm自走榴弾砲」は現在では旧式化が目立ちますが、今後も暫くは中国軍の主力自走榴弾砲として運用が続くものと思われています
【 「中国 83式 152mm自走榴弾砲」のキット内容について 】
●この中国人民解放軍の自走榴弾砲「83式 152mm自走榴弾砲」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●トランペッター社がパーツの細分化を進める以前に製品化されたものであり、全体のフォルムを捉えながら、スライド金型を用いたモールド表現を中心として、「83式 152mm自走榴弾砲」のディテールを再現した内容となっています
●「83式 152mm自走榴弾砲」は、「砲塔」「車体上部」「車体下部」の3ブロックで構成しています
【 砲 塔 】
●箱状となる「83式 152mm自走榴弾砲」の砲塔形状を再現、スライド金型を使用して側面のフックなどのディテールをモールドで再現しています
●「66式 152mm榴弾砲」の砲身は、「マズルブレーキ」を含めて左右に分割したパーツで再現
・ 「防盾」は一体成型のパーツで構成、下部の「平衡器」は左右に分割したパーツで再現しています
・ 「砲尾」は前後のブロックで構成、前部は上下に分割したパーツ、後部は前後に分割したパーツで再現しています
・ 「砲尾」の「操作ハンドル」「装填補助装置」などを別パーツ化しています
●砲塔は、上下に分割したパーツで再現
・ 「車長ハッチ」「側面ドア」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ 「吊り下げフック」「手摺り」「クリーニングロッド」「ベンチレーター」などを別パーツ化
・ 「車長キューポラ」の「ペリスコープ」は付属のクリアフィルムで再現します
●車長キューポラに装備する「54式 12.7mm重機関銃」が付属しています
・ 「機関銃」は一体成型のパーツで再現、スライド金型を使用して銃口を開口しています
・ 「銃架」は左右に分割したパーツで構成、これに「操作ハンドル」「弾薬箱」などを取り付けて作製します
●砲塔内部を再現、以下のパーツで構成しています
・ 弾薬庫の壁面部
・ 無線機
・ 砲塔旋回装置
・ 乗員席
・ 通話装置
など
【 車体上部 】
●現用車両としては簡素な構造の「321型多目的車体」の車体上部レイアウトを再現、エンジングリルのスリットは薄く、フェンダー側面のボルトなどはスライド金型を使用して繊細なモールドで再現しています
●車体上部は、「フェンダー」を含めた一体成型のパーツで再現、戦闘室の天板は別パーツとなっています
・ 「フェンダー支持架」は1枚ずつ個別にパーツ化
・ 「操縦手ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択できます
・ 「エンジングリル」は別パーツ化しており、下部の「ラジエター」は4パーツで再現しています
・ 「エンジングリル」の「メッシュ」を再現するエッチングパーツが付属
・ フェンダー上の「収納箱」は前後に分割したパーツで再現
・ 「前照灯」は前後に分割したパーツで再現
・ 「車幅灯」「牽引フック」などを別パーツ化しています
・ 「牽引ワイヤー」のアイの部分はプラパーツ、ワイヤー本体は付属の銅製ワイヤーを使用します
【 車体下部 】
●転輪の配置が不均一な「321型多目的車体」の足周りを再現
●車体下部はバスタブ状に一体成型となったパーツで再現、後部パネルは別パーツとなっています
・ 「サスペンションアーム」は別パーツ化しています
・ 「ダンパー」も別パーツ化
・ 「転輪」「誘導輪」は前後に分割したパーツで再現、内蔵するポリキャップにより回転可動します
・ 「起動輪」は前後に3分割したパーツで再現
●操縦席部分を再現、以下のパーツで構成しています
・ 操縦席
・ 操行レバー
【 履 帯 】
●履板表面にパッドを付けた「321型多目的車体」用の履帯を再現しています
・ 履帯は、接着が可能な軟質素材によるベルト式となっています
●キューポラのペリスコープを再現するクリアフィルムが付属
●エンジングリルのメッシュなどを再現するエッチングパーツが付属しています
【 「83式 152mm自走榴弾砲」の塗装とマーキング 】
●「83式 152mm自走榴弾砲」のマーキングとして、中国軍仕様となる1種類の塗装例がカラー塗装図に記載されており、国籍マーク、車体番号などを再現したデカールが付属しています
●「中国 83式 152mm自走榴弾砲」の完成時のサイズ
・ 全長 ： 193.6mm
・ 全幅 ： 95.6mm
【 「中国 83式 152mm自走榴弾砲」のパッケージ内容 】
・ 83式 152mm自走榴弾砲 ×1
・ クリアフィルム ×1
・ エッチングシート×1
・ 銅製ワイヤー ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
・ カラー塗装図 ×1
●2015年 リニューアルバージョン
