Sd.Kfz.233 8輪重装甲偵察車 7.5cm砲搭載型
「Sd.Kfz.233 8輪重装甲偵察車 7.5cm砲搭載型 (プラモデル) (AFV CLUB 1/35 AFV シリーズ No.AF35233 )」です
●第2次世界大戦時におけるドイツ軍の8輪装甲車「Sd.Kfz.231」の火力支援型「Sd.Kfz.233」を1/35スケールで再現したプラスチックモデル組立キット
●短砲身ながら強力な火力で活躍した「Sd.Kfz.233」を再現、戦闘室に埋め込むように主砲を搭載した、面構成で背の低いシルエットを再現した内容となっています
●AFVクラブ社製「ドイツ 偵察用8輪重装甲車 Sd.Kfz231 初期型」をベースに、「Sd.Kfz.233」を再現するため、車体上部、戦闘室内部、主砲などを新規パーツへと変更したバリエーションキットです
【 「Sd.Kfz.233」について 】
●ドイツ軍ではワイマール共和国軍時代から、装輪式装甲車の不整地での機動力を向上させるため8輪を装備した装甲車の研究を行っていました
●1935年、ヴェルサイユ条約破棄により再軍備化を始めたドイツ軍は各種装甲車の本格的な開発を開始、4輪の「Sd.Kfz.221」シリーズ、6輪の「Sd.Kfz.231(6輪)」シリーズ、8輪の「Sd.Kfz.231(8輪)」シリーズなどを開発します
●これらの装甲車は、最も強力なタイプで「20mm機関砲」を搭載、「20mm機関砲」を装備していないタイプは機銃1丁程度の装備しか備えていませんでした
●これらの装甲車を装備した「装甲偵察大隊」は機甲部隊の尖兵となり、「電撃戦」において活躍をし、ドイツ軍勝利の立役者となりました
●しかし、「独ソ戦」が始まると火力不足が目立つようになり、部隊からは火力支援車両を求める要望が続出するようになります
●そこで、ドイツ軍では長砲身化によって余剰兵器となっていた「3号突撃砲」の主砲「75mm突撃砲 StuK37」を車格的に余裕のある「Sd.Kfz.231(8輪)」に搭載することを決定、「Sd.Kfz.233」として制式化します
・ 「Sd.Kfz.233」は、「Sd.Kfz.231」の砲塔を撤去して戦闘室に直接「75mm突撃砲 StuK37」を搭載、その搭載方法も低いシルエットを維持するために戦闘室前面パネルをカットする方法を採りました
・ このため、「Sd.Kfz.233」の高さは、「Sd.Kfz.231」の車体部分の高さをほぼ同一となり、戦闘車両として望ましいものとなっています
・ 戦闘室は、「75mm突撃砲 StuK37」を搭載するためにオープントップへと変更、防御の面からは問題が生じましたが、乗員の視察能力は拡大しています
・ 車体構造は「Sd.Kfz.231」をそのまま利用したことから、後部にも操縦席が残っており、後退時も前進時と同様な機動力を発揮することができました
●「Sd.Kfz.233」は1942年10月から生産を開始、チュニジア戦が初陣となり、その後各戦線へと投入が行われました
●「Sd.Kfz.233」の主砲の「75mm突撃砲 StuK37」は「24口径」の短砲身であるため徹甲弾の威力は弱いものでしたが、対戦車戦闘用として対戦車榴弾が準備されており、対戦車戦闘も行うことができました
●また、榴弾の威力は従来の「20mm機関砲」とは別次元であり、この「Sd.Kfz.233」の登場により装甲偵察部隊の戦闘能力は飛躍的に向上しています
●「Sd.Kfz.233」の装甲は最大で「30mm」厚程度と防御力には難がありましたが、装甲車にしては強力な火力で活躍、特に対戦車榴弾は連合軍の中戦車クラスに対しても有効で、対戦車戦闘にも奮戦しています
●「Sd.Kfz.233」はドイツ軍将兵から「シュツンメル」と呼ばれて高い評価を獲得、攻撃時における火力支援から、防御戦闘時における火消しの役割まで、戦場を駆け回りました
●「Sd.Kfz.233」のコンセプトは後継車両の「Sd.Kfz.234/3」へと引き継がれ、ドイツ敗戦時まで活躍を果たしたのでした
【 「Sd.Kfz.233 8輪重装甲偵察車 7.5cm砲搭載型」のキット内容について 】
●このドイツ軍の装甲車「Sd.Kfz.233」を再現したプラスチックモデル組立キットです
●AFVクラブ社のディテール表現力と堅実な彫刻技術によって「Sd.Kfz.233」を再現、細分化したパーツ構成で「Sd.Kfz.231」シリーズ特有の凝った造りと、「Sd.Kfz.233」としてのメカニカルな構造の再現に重きを置いた内容となっています
●「Sd.Kfz.233」は、「砲」「車体上部」「車体下部」「シャーシ」の4ブロックで構成しています
【 砲 】
●パーツを細分化して「75mm突撃砲 StuK37」の砲架の構造と、金属砲身により肉薄の砲身を再現、照準器は2種が付属し、選択して使用します
●「75mm突撃砲 StuK37」の砲身は金属製のパーツで再現
・ 「装甲スリーブ」は一体成型のパーツで再現
・ 「防盾」は前後に分割したパーツ構成となります
・ 「砲尾」は左右に分割したパーツで構成し、「閉鎖器」「閉鎖ハンドル」などを別パーツ化しています
・ 「防危板」は3パーツで構成
・ 「砲架」は左右に分割したパーツで再現、砲を挟んで作製します
・ 「照準器」「操作ハンドル」「砲手席」などを別パーツ化して再現しています
・ 「照準器」は単眼式の「Sfl.Z.F.1a」と、砲隊鏡タイプの「S.F.14.Z.Gi」の2種をセット、選択して取り付けることができます
・ 砲架を取り付ける台座は各パネルを箱組み状に貼り合せて作製します
【 車体上部 】
●主砲搭載のために戦闘室前部を切り取った「Sd.Kfz.233」の車体上部レイアウトを再現、エッジ部分の溶接跡を繊細なモールドで再現しています
●車体上部は、本体、エンジンデッキの前後に分割したパーツで再現、戦闘室前面パネルと後部パネルは別パーツとなっています
・ 各「点検ハッチ」「クラッペ」は別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ 車体前後の「前照灯」は、前後に分割したパーツで再現、ライト部分はクリアパーツで再現しています
・ 「車幅灯」は一体成型のパーツで再現、クリアパーツとなっています
・ 「方向指示器」「ジェリカンラック」「ナンバープレート」などを別パーツ化、ジェリカンラックに装着する「ジェリカン(×4)」が付属しています
・ 「方向指示器」ガードは一体成型のパーツで再現
・ 戦闘室上部の「機銃架」と、装備する「MG42機関銃」が付属
・ 戦闘室上部の防水布用のステーは付属のエッチングパーツで再現しています
・ 「車載工具」類は個別にパーツ化、それぞれ固定具をパーツとともに一体成型した状態となっており、クランプ部は付属のエッチングパーツで再現しています
【 車体下部 】
●タイヤを覆うような形状のフェンダーを装備した「Sd.Kfz.231」シリーズ特有の車体下部形状を再現、フェンダー上のボルトを微細なモールドで再現しています
●車体下部は、各パネルを箱組み状に貼り合わせて作製します
・ 「側面ハッチ」は別パーツ化、開閉状態を選択できます
・ フェンダーは、それぞれ一体成型のパーツで再現、下部の「雑具箱」は別パーツ化して再現しています
・ フェンダー中央の雑具箱の「蓋」を別パーツ化、開閉状態を選択することができます
・ 前後の「車幅ポール」は独立したパーツで再現
・ 「発煙装置」」はそれぞれ3パーツで構成
・ 「排気管」は上下に分割したパーツで再現、「排気管ガード」は付属のエッチングパーツで再現しています
●戦闘室内部を再現、以下のパーツで構成しています
・ 前後の操縦席
・ ハンドル
・ メーターパネル
・ 各種レバー
・ 各種ペダル
・ 砲弾ラック
・ 榴弾 ×7
・ 対戦車榴弾 ×7
【 シャーシ 】
●細分化したパーツ構成でダブルウッシュボーンサスペンションを備えた「Sd.Kfz.231」シリーズの足周りを再現、軟質素材製のパーツを使用して車軸を上下に可動させることができます
●シャーシのメインフレームは一体成型のパーツで再現、後部パネルは別パーツとなっています
・ ダブルウッシュボーンサスペンションは、それぞれ7パーツで再現
・ 車軸のジョイント部は軟質素材のパーツとなっており、サスペンションは上下方向に適度な固さによって可動させることができます
・ ステアリングは前方に固定した状態となります
●タイヤは、ホイール部とゴム部とに分割しており、ゴムの部分は軟質素材のパーツで再現
・ タイヤ表面の複雑なトレッドパターンを深めのモールドで再現しています
●前照灯前部や、車幅灯などを再現するクリアパーツが付属
●工具類の固定クランプや排気管ガード、各部のディテールなどを再現するエッチングパーツが付属しています
【 「Sd.Kfz.233 8輪重装甲偵察車」の塗装とマーキング 】
●「Sd.Kfz.233 8輪重装甲偵察車」のマーキングとして、ドイツ軍仕様となる2種類の塗装例が説明書に記載されています
・ 第10戦車師団 (チュニジア / 1942年11月)
・ 第10戦車師団 (チュニジア / 1942年12月)
●説明書の塗装例に基づく、国籍マーク、ナンバープレートなどを再現したデカールが付属しています
【 「Sd.Kfz.233 8輪重装甲偵察車 7.5cm砲搭載型」のパッケージ内容 】
・ Sd.Kfz.233 8輪重装甲車 ×1
・ 金属砲身 ×1
・ エッチングシート ×1
・ デカールシート ×1
・ 組立て説明書 ×1
●2015年 一部新金型